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CATEGORY - レコード作り / コラム
比較(2Mix、配信用、レコード用マスタリング)
レコードの音質は概ね入稿されたマスターデータによって決まります。本記事では配信用としてリミッターでラウドに仕上げた音源と、マスタリングしていない2Mix、アナログ用にプリマスタリングした3種のデータをそれぞれ7インチレコードにカットしリッピング(録音)したデータを紹介致します。以下のサウンドクリップは波形上では一見差がないように見えるかもしれませんが、音の仕上がりは明らかに変わることがわかるかと思います。
① 2Mix(元データ)と、同データを用いてカットしたレコードのリッピング
ダイナミックレンジは確保され、ある程度ヘッドルームに余裕のある結果となりました。ただし、レコードの特性を踏まえた各種トリートメントを行なっていないため、針飛びや歪みを避けるために音量は少し下げ気味になってます。
②ラウドに仕上げた音源(配信用)と、同データを用いてカットしたレコードのリッピング
オーディオデータをラウドに仕上げてもレコードの音圧/音量には影響せず、むしろカッティング時に出来る処理が限られてしまうため仕上がったレコードの音量は抑えられることがわかります。またダイナミックレンジがないため、レコードの良い音には程遠い結果となりました。
③レコード用にマスタリングされた音源を用いてカットしたレコードのリッピング
コチラはプロのマスタリング・エンジニアがレコード用にマスタリングしてもらいました。ダイナミックレンジを確保しつつ、気持ち良い低域を生かしつつ音量を稼いだ結果になっています。ジャンルの特性によって抑えるべき問題は様々ですが、レコード用にマスタリングを施すと楽曲のもつ本来の音楽性をレコードにしても可能な限り再現することが出来ます。
もしご入稿予定のオーディオデータがレコードに向き/不向きであるか不安な場合や、より良いレコードに仕上げたい場合はお気軽に弊社のプリマスタリング・サービスをご利用ください。詳しくはコチラ
*音源提供
BTB – BE THANKFUL WHAT YOU GOT (Shinjuku Tracks)
Cut (7″) & Mastered by Wax Alchemy
Ichitaro Ohara
ウルフパックジャパン・マネージャー。1980年生まれ。レコードにまつわる業務に長く関わってきた経験をもって、スムースなサービスができるよう心がけます。
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