まず、デジタルリリース用にマスタリングされたデータではなく、レコード用にマスタリングされたデータを使用することを心がけてください。デジタルリリース用のデータでレコードのカッティングを行うと多くの物理的/技術的な問題にぶつかり、音楽性が失われ、音源の持つポテンシャルが発揮されなくなります。
① 過度なリミッターの使用を控える
デジタルデータ上でラウドになっていても実際に仕上がるレコードのボリュームには必ずしも直結せず、RMS値が過大なオーディオデータはカッティング時に何かしらの問題が起きる傾向があります。適正なダイナミックレンジの確保が音質に優れ、ボリュームの大きいレコードを作るための手助けとなるでしょう。
② 低域の逆相成分に注意する。
低域(音源により20Hz – 500Hzの間)に含まれる逆相成分は、針飛びを起こす不安定なレコードの溝の原因となり、程度によってはカッティングそのものが不可能な場合もあります。デジタルデータと違いレコードの低域には物理的制約があり、許容範囲内に抑えることが肝要となります。
③ 高域のケア
1.5kHz〜10kHz辺りに含まれるボーカルの歯擦音やハイハット、シンバルなどの過度なシビランスは、カッティングアンプ及びカッターヘッドへの深刻なダメージとなると同時に、レコード再生時の歪みの原因となるため、ディエッサーやマルチバンドコンプなどを使用してケアする必要があります。
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